読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Camera&LensReview

Sorry Japanese only so far. Camera and lens review from photographer's viewpoint.

Nokton classic 35mm f1.4 レビュー

f:id:LANDS:20170226115925j:plain

ノクトン クラシック 35mm f1.4 MC reviewブログ

 

プロローグ

Leica持ってまず考えたのは、常用レンズ何にしようかということ。普段つけっぱなし、かばんに放り込みっぱなしで、いざという時に取り出して使うレンズ。Noctilux常用なんて強者もいるけど、僕はやはり小型レンズがいい。M3の場合必然的にSummicron 50mmになるんだけど、M9だと広角側の選択肢が広い。結論として小さくて明るいNokton classic 35mm f1.4 MC を購入。ところが旅先でSummicron 50mmやSummilux 21mmと開放時の描写があまりに違い、また、6bitコードが無いためレンズ交換のたびに手動レンズ設定するのが面倒になり使わなくなってしまった。それからしばらく経って、Nokton classic 35mmで撮った写真をプリントアウトしたら、あまりの雰囲気の良さにうなってしまった。Nokton classic 35mmが常用に復帰した瞬間だった。

f:id:LANDS:20170226120241j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC, at f1.4

 

センチメンタルな描写

Summilux 21mmやSummicron 50mmの合焦点でのピントの切れ味にはまってしまった僕は、開放で、絞って、とにかくこの2本で写真を撮りまくった。写真はどれもコントラスト高くビシッとした爽快感のある仕上がりだったんだけど、そんな写真ばかりに見慣れてしまっていたある時、Nokton classic 35mmで撮った夕暮れの街をプリントアウトした。出てきた写真は、夏の終わりの夕暮れ時に感じる喪失感が画面から匂い立っていて、軽く胸が締め付けられる感じがした。同じような写真をSummiluxで撮ると、もうちょっとエロく写るというか、なまめかしい感じがするんだけど、Nokton classicで撮ると、遠い記憶の中の情景を見ているような、そんなセンチメンタルな感じに写る。こういう写りの味みたいなものはとても感覚的だし、個人的なものであるんだけど、クリエイティブな道具を選ぶ時にはやはり重視してしまう。

f:id:LANDS:20170226120240j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC, at f1.4

 

世の中では滲みレンズとして球面Summilux 35mmが人気だ。Cosina製のこのレンズは球面Summiluxへのオマージュであるらしい。僕は持っていないので正確な比較は出来てないが、ネット上作例や情報を見ると、このレンズより球面Summiluxの方が滲みやフレアの出方は激しいようだ。それを新技術で味を残しつつ暴れ要素をコントロール。おまけに球面Summiluxは中古でしか手に入らず、個体差も激しい。それを新品の品質でどうぞというコンセプト。

ちなみに僕の場合、Noktonの幽かな、ごく幽かな球面収差が胸にささるので、多分球面Summiluxには行かないと思う。多分、多分…。

Nokton classic 35mmにはマルチコーティングのMCと単層コーティングのSCがある。僕のはMCの方だ。こちらの方が色やフレアなどのクラシカルテイストは薄いようだけど、目的は普段使いなんで、使いやすいMCを選んだ。

f:id:LANDS:20170226120238j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC, at f1.4

 

驚きの描写変化

このレンズ、絞ると意外と普通にシャープになります。その変化が劇的。こちらは開放で撮った全景ですが、

f:id:LANDS:20170226120237j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC, at f1.4

 

真ん中あたりのピンが来ているところをf1.4とf8で100%で切り抜くと、

f:id:LANDS:20170226120236j:plain

100% crop at f1.4

 

f:id:LANDS:20170226120331j:plain

100% crop at f8

 

ごらんの通り、全く別物の描写。f1.4の方は決して手ぶれしているわけではありません。こういう写りなんです。でもこれ、あくまで等倍で見たときの様子。プリントするときこれはもっと縮小されて印刷されるんで、一件普通にシャープ。でもごくごく幽か球面収差が残っていて、それが感傷的な描写になるのです。

f:id:LANDS:20170226120414j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC, at f1.4

 

外観と操作性

このレンズ、35mm f1.4というスペックにもかかわらず、全長28.5mmで重量200gときわめてコンパクト。現行ライカ最小レンズのElmarit 28mmより全長はやや短いくらいで、常用にまったく支障なし。デザインは球面Summiluxへのオマージュと申しましょうか、絞りリングの形状まで一緒。若干気に入らないのが、コシナフォクトレンダーによくあるんだけど、レンズ先端にフード取り付け用の金属かぎ爪が付いていること。しかも無塗装の銀色。普段の持ち歩きはフードなしなので、この銀色リングが目立っていまいち。せめて塗装して欲しかった。あと、レンズキャップに厚みがあるのも残念。折角薄いレンズなのに、レンズキャプの厚みで収納時寸法を5mm以上延ばしてしまいもったいない。別途薄いキャップを探してみます。

f:id:LANDS:20170226120416j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC

 

万能です

このレンズは、夕暮れ時の街をそぞろ歩きしながらさっと情景を切り取るのに最高。でも、光が溢れまくる日中でも、きちんと絞ればびしっと描写してくれます。ほんと、どちらでもOK。描写の面から言っても、やはり万能ですね、このレンズは。

f:id:LANDS:20170226120328j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC

 

f:id:LANDS:20170226120327j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC

 

まとめ

いやあ、プリントすればするほどこのレンズには惹かれますね。どうしてもライカブランドにこだわりがあるんなら、程度のいい球面Summiluxを探さないといけないんだけど、そういう手間無しで、しかも圧倒的低価格で、もっと現代的性能で品質保証もある新品を手に入れられるというのはとても幸せです。コシナさんありがとう。素直に感謝します。

f:id:LANDS:20170226120413j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC

 

f:id:LANDS:20170226120411j:plain

Leica M9, Nokton classic 35mm f1.4 MC